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事業再構築補助金④ 申請書の概要

今回は事業再構築補助金の申請書で記載を求められる内容について解説します。

目次

申請書の概要

形式面の注意事項

まずはじめに申請書の作成に関する形式面の注意事項についてです。以下のような点に注意が必要です。

  • 電子申請システムを使って申請すること
  • A4サイズで合計15ページ以内(補助金額1,500万円以下は10ページ以内)で作成すること
  • 会社名を事業計画書の1ページ目に必ず記載し、各ページにページ数を記載すること

また、申請する事業再構築の類型について、事業再構築指針との関連性を説明する必要があります。つまり、申請する取組みが事業再構築要件に該当するということを示す必要があります。これらについては事業再構築補助金③で解説していますのでご参照ください。

続いて、申請書に記載する内容について解説します。

補助事業の具体的取組内容

この項目では、現在の事業の状況、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性、事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)、について具体的に記載します。

現在の事業の状況

まずはじめに自社の事業内容について、主な製品やサービス、顧客層などにもふれながら説明します。図表や写真なども必要に応じて用いるとわかりやすくなります。

強み・弱み、機会・脅威(SWOT分析)

いわゆるSWOT分析を用いて、自社(内部環境)の強み・弱み、自社を取り巻く外部環境に存在する機会・脅威について分析します。SWOT分析は、事業計画を作成したり、今後の戦略を明確化したりするためのツールですので、ここでの分析によって得られた結論と新しい取組みとのつながりを意識するようにしてください。

事業環境

事業再構築補助金はポストコロナの時代の経済社会の変化への対応を支援するための補助金ですから、コロナによって受けた影響の深刻さについて記載します。

事業再構築の必要性

SWOT分析の結果や事業環境を踏まえ、事業の立て直しが必要であることを示します。

事業再構築の具体的内容

ここでは事業を立て直すために実施する新しい取組みの具体的な内容を記載します。新しい取組みが製品であれば、製品のコンセプトや構造などを、写真なども交えて説明し、あわせてそのような製品の製造等のために必要となる設備等についても記載します。

新しい取組みにおいて自社の既存のリソースや強みをうまく活用できていればより説得的になります。

また、新規事業の製品等の新規性や市場の新規性の要件を満たしていることを示すように、既存製品との性能差や既存市場との比較をしながら説明します。

そして、新しい取組みの実施体制(社内・社外)、事業実施のスケジュールや資金計画についても説明します。

将来の展望

この項目では、新しい取組みの成果が寄与すると想定している具体的なユーザー、マーケット及び市場規模等について、その成果の価格的・性能的な優位性・収益性や課題やリスクとその解決方法などを記載します。

新しい製品やサービスがターゲットとする市場の規模や今後の成長可能性等に関するマクロ的な分析と自社の顧客と成り得るユーザーのニーズ等に関するミクロ的な分析により、多角的に将来の展望を説明します。

そして、 新しい製品やサービスの差別化要因、優位性の確保に関し、価格、品質、その他の要素にブレークダウンして競合他社の製品やサービスとの比較を行います。

そのうえで、新規事業の課題やリスクを抽出し、その解決策や対応策について説明します。

本事業で取得する主な資産

この項目では、本事業により取得する主な資産(単価50万円以上の建物、機械装置・システム等)の名称、分類、取得予定価格等を記載します。

収益計画

この項目では、本事業の実施体制、スケジュール、資金調達計画等について具体的に記載します。また、成果の事業化見込みについて、目標となる時期・売上規模・量産化時の製品等の価格等について記載します。

まとめ

今回は事業再構築補助金の申請書の概要について解説しました。全体の分量だけでもA4用紙10-15枚となかなかのボリュームですね。また、SWOT分析等を踏まえ取組みの具体的内容を記載するなど多角的な分析に基づく説得的な記載が求められ、収益計画などでは具体的な数値を用いた資料の作成も必要となりますので、申請書を完成させるには入念な分析と具体的な説明が必要になります。

それでも通常枠の補助金額は最大8,000万円と大きな金額になっていますので、ポストコロナを見据えた思い切った事業の立て直しをはかる上では、 事業再構築補助金は強力な後押しにもなるはずです。自社だけでなく認定経営革新等支援機関などの外部のリソースも活用しながらぜひ活用できるようにして頂きたいと思います。

一日一楽
Twitter社の創業者でありCEOのジャック・ドーシー氏(45歳)が2021年11月29日付で CEO を退任したそうです。今後は暗号資産分野での関心を寄せているそうです。ちなみに私は今年になって初めてTwitterのアカウントを作りました💦暗号資産についてもそろそろ研究を始めるのが良いかも知れません。

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