お知らせ内容をここに入力できます。 詳しくはこちら

事業再構築補助金⑤ 審査項目と加点項目

事業再構築補助金についての解説はひとまず今回が最後になります。これまでの解説で事業再構築補助金の概要はつかむことができたと思います。

今回は、補助金の審査は、どのような観点で行われるか、加点されるのはどのような場合か、にフォーカスします。今回も事業再構築補助金第4次の公募要領をもとに解説します。

審査項目は、事業化点、再構築点、政策点に大別されますので、これらの項目に分けて解説します。

目次

事業化点

  1. 本事業の目的に沿った事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。また、金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。
  2. 事業化に向けて、競合他社の動向を把握すること等を通じて市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。市場ニーズの有無を検証できているか。
  3. 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。補助事業の課題が明確になっており、その課題の解決方法が明確かつ妥当か。
  4. 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規模、生産性の向上、その実現性等)が高いか。その際、現在の自社の人材、技術・ノウハウ等の強みを活用することや既存事業とのシナジー効果が期待されること等により、効果的な取組となっているか。

再構築点

  1.  事業再構築指針に沿った取組みであるか。また、全く異なる業種への転換など、リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築を行うものであるか。
  2. 既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスの影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊要性が高いか
  3. 市場ニーズ自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせ、リソースの最適化を図る取組であるか。
  4. 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か。

政策点

  1.  先端的なデジタル技術の活用、低炭素技術の活用、経済社会にとって特に重要な技術の活用等を通じて、我が国の経済成長を牽引し得るか。
  2. 新型コロナウイルスが事業環境に与える影響を乗り越えてV字回復を達成するために有効な投資内容となっているか。
  3. ニッチ分野において、適切なマーケティング、独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか。
  4. 地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより雇用の創出や地域の経済成長を牽引する事業となることが期待できるか。
  5. 異なるサービスを提供する事業者が共通のプラットフォームを構築してサービスを提供するような場合など、単独では解決が難しい課題について複数の事業者が連携して取組むことにより、高い生産性向上が期待できるか。また、異なる強みを持つ複数の企業等(大学等を含む)が共同体を構成して製品開発を行うなど、経済的波及効果が期待できるか。

加点項目

以下の加点項目がありますが、EBPMの取組については電子申請システムにてチェックを行うことで加点されますので、積極的に加点を活用しましょう。

【令和3年の国による緊急事態宣言の影響を受けた事業者に対する加点】
①令和3年の国による緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、2021年1月~9月のいずれかの月の売上高が対前年(又は対前々年)同月比で30%以上減少していること。
(または、付加価値額が対前年又は前々年の同月比で45%以上減少していること。)
②上記①の条件を満たした上で、2021年1月~9月のいずれかの月の固定費(家賃+人件費+光熱費等の固定契約料)が同月に受給した協力金の額を上回ること。

【経済産業省が行うEBPMの取組への協力に対する加点】
データに基づく政策効果検証・事業改善を進める観点から、経済産業省が行うEBPMの取組に対して、採否に関わらず、継続的な情報提供が見込まれるものであるか。

【最低賃金枠申請事業者に対する加点】
指定の要件を満たし、最低賃金枠に申請すること。

【パートナーシップ構築宣言を行っている事業者に対する加点】
※卒業枠、グローバルV字回復枠、大規模賃金引上枠が対象。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

申請書の項目を単に記載するだけではなく、今回解説したような審査のポイントがあることがおわかり頂けたと思います。上記の審査項目で触れられている観点を意識しながらメリハリのある申請書の作成を心がけましょう。また、加点項目も忘れずに活用してください。

一日一楽
今日から12月になりました。年初からスタートダッシュをかけるためにも、できることは今月中に仕上げたいですね。昨年はふるさと納税は大晦日に駆け込みましたが、今年はもっと早めに始動するつもりです。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる