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京都旅2021

先日、大阪行きが決まったと書きました。用事がある場所は大阪なのですが、大阪といっても京都市と大阪市の中間くらいにある枚方市というところです。当初は大阪の主なところを見て回ろうと思いましたが、私は大阪と京都を比べると京都の方に魅力を感じてしまいます。

そういうわけで、思案の結果、せっかくなので京都に少し長逗留してゆっくりと京都を散策するという方針に変更しました。

目次

京都の魅力

今さらですが、京都の魅力って何なのでしょうか?

一般的には、神社仏閣、祇園祭や大文字焼きなどのイベント、京料理、美しい紅葉、。。。ちょっと考えただけでも幾つもありそうです。

私が京都の魅力に気づき始めたのは30代に差しかかった頃でした。ちょうどその頃は夏目漱石とか明治期の作家の書籍やその評論を読んだり、テレビ東京の「なんでも鑑定団」を好んで観るうちに書画骨董のたぐいにも興味を持ち始めていました。

当時の私は最初の会社でバリバリと働いていた頃でもあったので、プライベートで旅行に行くのも遠慮がちでしたが、何かのタイミングで思い立って出かけたのが奈良・京都でした。その時は奈良では国立博物館やめぼしい寺院を回り、京都では南禅寺の門前で豆腐を食べたり、嵐山を散策したり、2泊3日程度の旅程でしたが、ガツガツとあちこち見てまわり大満足でした。

奈良・京都といえば、私の世代では中学校や高校の修学旅行の行き先の定番です。行き先は今はもう少し多様化しているのかも知れませんが、私は中学と高校で2度奈良・京都に行きました。東大寺や清水寺など主要なスポットには行ったはずですが、正直な感想としては「連れてこられた感」が強く、あまり印象には残っていません。

それが自分から進んで行くようになるなんて、いったいどういう変化があったのでしょうか?

一言でいうと「大人になった」、ということなのでしょう。

たとえば、中学生の頃は東大寺を見ても建築物としての物珍しさや大仏の大きさなどの表面的な部分に注意が行ってしまい、それ以上の味わい方を知らなかったのだと思います。その後、いろいろ経験を積み、1,000年以上も前の人々が当時の技術の粋を集めてあれだけの建築物を作ったのだという見方や天平文化についての予備知識などが加わると、大仏を観たときの印象もより立体的になるという変化が生まれるのだと思います。

清水寺にしても清水の舞台があまりにも有名なのでそれに目が行きがちですが、清水寺の周辺にもいろいろな歴史が刻まれています。たとえば、清水寺に至る二年坂という坂道があります。豊臣秀吉の妻「ねね」の菩提寺の高台寺というお寺が清水寺のそばにあり、そのねねが安産祈願のために清水寺への参拝に通った道が二年坂なのだそうです。

修学旅行ではそんなディテールにいちいち付き合ってはいられないのですが、そういう予備知識があると「ちょっと寄ってみようか」となりますよね。京都にはそういう歴史的・文化的な下地のある文物があふれていて、その質、量と密度が圧倒的なのだと思います。それが京都の魅力なのでしょう。

京都旅2021

直近で京都に行ったのは2017年末頃、ちょうどインバウンド景気が熱を帯び始めていた時期に何度か遊びに行ったことがありました。その時は現地のインバウンドビジネスの活況の状況を見物に行ったので、普通の観光はほとんど出来ずじまいでした。

紅葉が見頃の11月下旬だったのに、紅葉の名所に行けなかったのは心残りでしたが、当時はもっと面白そうなことに夢中でしたので仕方ありません。

そういうわけで、今回の京都旅ではそのときに行きたかったのに行けなかった名所などをめぐってみるというのを、一応のテーマにしています。「一応」というのは、テーマを何も決めておかないと無目的に時間を使ってしまいそうなので、仮にテーマを決めておいた、というくらいの感じです。

旅というのは旅行の行程をあれこれ考えるのが実は楽しみの重要部分だったりして、考え抜いたベストの旅程のとおりに旅を進めると、それが単なる「消化試合」になってしまうという本末転倒な事態になりかねません。
規律と自由のバランスをうまく取るのが旅上手だとすると、私はまだまだ旅の初心者です。それでも今回は5日間の京都滞在ですので、京都の雰囲気を感じながらのんびりと過ごせればと思っています。

一日一楽
今日は思いがけず一日中雨になりそうです。週間予報によるとこれから1週間ほどは京都は雨の心配がなさそうなので、一安心です。旅行に行く前日はソワソワしてしまうのは、いくつになっても変わらないものですね。

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